費用対効果、いわゆる「コスパ(コストパフォーマンス)」とも言われるもの。
この費用対効果にはどんな要素があり、またこれをしっかりと理解し活用すると何が変わるのか?
もっと言うならば「費用対効果を意識する、知る事でどんなメリットがあるのか?」について書いています。
費用対効果とは?
効果=パフォーマンス
掛けた費用に対してどれだけの効果、見返りを得ることが出来るかを考える事が費用対効果を考えるということです。
費用対効果は基本的に高い方が良く、低いとその行為にはあまり価値がないと言えます。
費用と効果を比較してその高い低いを判断するわけですが、これは人それぞれに変わってしまうことも少なくありません。
費用の部分は概ね共通するのですが、効果の部分が人それぞれの価値観によって変化してしまうことがその要因です。
この時、会場への往復で3時間、コンサート自体で2時間、計5時間の時間を失います。
また、チケット代と交通費、その他雑費で2万円掛かるとします。
で、アイドルに一切の興味がない私の場合、上記の費用を使い効果は0です。
そのアイドルの事は嫌いではないけれど、友達に誘われたから行ったという気持ちの方が強い人の場合は効果が30ぐらいかも知れません。
ですが、このアイドルの事が大好きで堪らないファンの人からすれば費用に対して効果は200や300、それ以上にもなり得るでしょう。
このように費用として使うものに関してはある程度絶対的な指標を用いることが出来ますが、得られる効果に関しては指標を用いることは非常に難しいのです。
ただし、これはあくまでも日常生活などにおいての話。
価値観が大きく影響するものに対しての話です。
ビジネスや資産運用など、「費用も効果も絶対指標で設定できるもの」に関しては、費用対効果を使い厳密で確実な目標を立てることは非常に重要になります。
費用対効果を構成する要素
では、具体的に「費用」とはどのようなものを言うのでしょう?
費用として考えるべき要素は3つです。
・お金
・時間
・労力
お金は誰でも意識する費用ですが、時間と労力の部分が希薄になることがあります。
特に「時間」の部分はとても重要です。
投資における費用対効果
100万円を2年間預けると110万円になって返ってくる、元本保証の金融商品があるとしましょう。途中解約は不可です。
この時、あなたが余剰資金として使える金額が数千万~数億とあればこの商品を買っておくことも1つの手だとは思います。
しかし、使える資金が100万円しかない場合にこれを買う事は費用対効果を考えた場合にどうでしょうか?
私ならこの商品は買いません。
100万円を2年間も凍り付かせて得られる効果がたったの10万円では、明らかに費用対効果が低いからです。
当然、ここの効果に対してそれで十分と感じる人はそれで良いのでしょうが、普通はこんな費用対効果の低いお金の使い方はしません。
お金を凍り付かせるという行為は何も生み出すことのない愚行。
凍り付かせるほどのリスクを背負うなら、相応のリターンが必要です。
投資の場合、その性質上どうしても未来に対してアプローチをすることになります。
そのため、リスクは日常生活に比べれば大きいものになりがちです。
ただ、一度投資をしてしまえば勝手にお金が増えたり減ったりするので、それに対して多くの時間を取られることはありません。(投資スタイルで大きく変わりますが)
適切な投資を用いれば、高い費用対効果を得ることも十分に可能です。
ビジネスにおける費用対効果
ビジネスにおいてはどうでしょうか?
ビジネスでは先に絶対的なゴールが設定されています。
基本的には「売り上げ目標」もしくは「利益(純利益・粗利益)」が一般的です。
明確なゴールに向けて、3つの要素を調整することで費用対効果を最大限に高めるポイントを探るわけですね。
ビジネスの場合は価値観による効果のブレがないので、一番費用対効果を考えることの有用性と重要さを感じることが出来ます。
知識がないからか経験不足か、費用対効果を考えることが下手くそな経営者は常に一定数いますし、そうした人が一人で経営をするとほぼ破綻します。
日常生活における費用対効果
これが一番難しいです。
理由は先述の通り、効果の部分が価値観でブレてしまうから。
ですから日常生活においての費用対効果の高い、低いに関しては「得られる効果が自分の納得出来るものであればOK」とするのがベストでしょう。
他人にどう思われようと、どう言われようと自分がその効果に満足できるなら、それは費用対効果の高い有意義な行為であったと言えます。
まとめ
費用対効果を考えて行動をすることで、金銭的もしくは自分の満足出来る日常を送りやすくなるというメリットがあります。
失うものと得るものを事前にしっかりと考え、予測しておくことは非常に重要です。
費用対効果の低い行動を取っていると損な役回りばかりを押し付けられたり、ビジネスにおいては大きな失敗、経営破綻などにも直結してしまいます。
機会損失やリスクリターンとも被る部分が多いですが、これらは切り離して考えるよりも同じものとして考え、活用していくもの。
ですから、この2つに関しても事のついでに知っておきましょう。

