機会損失とは?
機会損失とは簡単に言うと「本当は得られたかも知れない利益を失うこと」です。 あくまでも「かも知れない」ではありますが、この考え方はお金を増やす時には必要なもの。 もっと別の言い方で機会損失を考えるなら、「あることをしたせいで、もっと大事なチャンスを逃す」とも言えますね。 例えば、あなたが何か商品のアイデアを考え付いたとしましょう。 でも、思いついただけで製品化を目指したり、特許を取ったりという具体的な「行動」は一切行わなかったとします。 すると、ほんの数か月後に全く同じアイデアの製品が登場し、爆発的な利益を上げる。 良くある話ではないでしょうか? 「あれは俺も考えていた」というやつです。 「ベストを尽くさないことでチャンスを逃し、得られる可能性のあった利益をみすみす逃すこと」が機会損失です。 こうした例の時によく聞く反論が「お金がなかった」や「リスクが大きいから」と言うものがあります。 しかし、どちらも言い訳に過ぎず、リスクリターンをしっかりと考え抜いた結果であるとは思えません。 まぁ、そこを正確に考えることが出来るか否かがいわゆる「センス、商才」なので難しいのも事実ですが。日常に潜む機会損失の罠
先に挙げた例の様な話は誰しも経験したことがあるでしょう。 しかし、こうした話以外の日常生活においても機会損失は存在します。 機会損失として一番多く、一番認識されないのが「時間」です。 時間は誰もが持っている資源でありながら一番重要とも言えます。 しかし、誰もが最初から持っているせいでその重要性に気付きにくいこともまた事実。 この時間の機会損失は特に「節約」という思考でその罠を仕掛けてくることが多いです。 例えば、あなたはスーパーにお肉を買いに行きます。 A店は家から10分で100円で販売。 B店は家から30分で50円で販売。 当然、量や質は同一のものとします。 あぁ、時間の差は往復のものです。 さて、こうした状況で自称「私、節約頑張っています」という人はB店を選ぶのでは? 時間の機会損失を考える場合、「あなたの1分はいくらですか?」ということを考えると分かりやすいでしょう。 「時給脳」は本来忌むべきもので、捨てるべき概念ですが、こうした場合には計算しやすいので使いましょう。 あなたの給料を単純に労働時間で割れば、1分あたりのあなたの時間の値段が分かるはず。 それと照らし合わせて、20分で50円よりあなたの時間が安ければ、B店に行く方がお得ということになります。 20分で50円、時給150円。 ・・・そんな人は今の日本では少ないのでは? 節約はあくまでも「今ある資源を最大限有効活用する」ことですから、これを一概に間違いであるとも言い切れません。 ですが、冷静に考えれば馬鹿げた行動であることは明白ですよね。 その20分で別のことが出来る。 例えば内職やネット副業(クラウドワーク)などを行えば、恐らく20分で50円以上稼げるはず。 つまり、「本当はその時間でもっと稼げるチャンスがゴロゴロあるのに、その可能性に目もくれない、ベストを尽くしていない」というわけです。 節約大好きさんは、その大きすぎる機会損失に気付かず、なんなら「本質的には損をしている」にも関わらず、目の前の小さすぎる達成感に満足してしまいます。 機会損失で実はドエライ損をしているのに、「今日も節約頑張った」とバカ丸出しな達成感に浸ってしまっているかも知れませんよ。 節約して得した気分になっているのでしょうが、それはもっと大きな損をしている事の方が圧倒的に多いことを知りましょう。 機会損失を知らないからそんな節約をしなければいけない程に困窮するのです。 使えるものを最大限に使う、リサイクルとか資源を大事にする。 これは大事なことだと思います。 しかし、それも機会損失が無い、もしくは少なければの話です。 最大の資源である時間を、いかに機会損失を少なく使うことが出来るか? これがお金を増やすために非常に重要です。 日常生活では小さな時間の機会損失が数多くあります。 全てに事細かに気を配る必要もないでしょうし、それでは息が詰まりますが、自分の行っている行動が本当にベストなのか? 実は機会損失が多くなっていないか? 一度考えて見るのも良いと思います。都心の会社の近く、5分で着くけど給料のほとんどが家賃に消える。
通勤に片道2時間掛かるけど、家賃は安い。 さて、この場合どちらが機会損失が大きくなるでしょう?諸説ありますし、人それぞれの考え方もありますが、この場合は「会社の近く」の方が良いとされています。これについては「今でしょ」で(もう古いか)お馴染みの「林 修」先生もTBSの番組内で持論を展開されていました。
林先生が言っているから正論、なんてのは暴論ですが、色々な角度から物事を見れば「確かに」と納得する部分も多いでしょう。
まぁ、あくまでも機会損失という点だけで考えればどちらも一長一短だと私は思いますが、何より考える事が大事ですからね。