「退職代行サービス」
結構昔からあるサービスですが、話題になってきたのはここ数年だと感じます。
字面から分かるように、「退職を代行してくれるサービス」なのですが、その実態は案外しっかりと知らない人も多いでしょう。
この記事では
・危ない、怪しいサービスじゃないの?
・業者を選ぶポイント・おすすめは?
などの退職代行サービスに関する疑問を網羅的に解説していきます。
これを読めば退職代行サービスとはなにか?
利用したい場合に気を付けるべきポイントなどが分かりますよ。
退職代行とは?
仕事をやめたい。
そう思ってはみたものの、いざ退職をしようと思うと会社に言えなかったりして、ズルズルと続けてしまう。
こんな状況はアナタはもちろん、会社側も得をしません。
誰にとっても良いことがないのです。
やめると言ってしまえば楽になれますが、言えない人にはどうしたって言えないもの。
そんな状況を打破してくれるのが「退職代行サービス」です。
アナタの代わりに退職するために必要なことを行ってくれたり、どうすれば良いかなどのアドバイスをしてくれる場合もあります。
「退職をしたいけど、自分ではなかなか難しい。」
そうした人は一度利用を検討してみても損のないサービスです。
退職代行を使うのは甘え?
退職代行サービスを使うのは甘えだ、ズルだ。
なんてな声も巷にはあるのが現実です。
が、決してそんなことはありません。
人には何でも得手不得手、向き不向きがあります。
もっと言えば、退職代行サービスを使ってでもキチンとした形で、綺麗にその仕事をやめたいと考えているだけ真っ当な社会人です。
かく言う私は今でこそそれなりですが、若い頃はバイトを始め、色々とバックレるのが常套手段の人間でした。
今ではある程度立場もありますし、歳も歳なのでそうはいきませんが、根本的な人間性の部分で言えば、メンドクサイ時はバックレたいと今でも思っています。
そんな私に比べれば、責任感もあり真面目です。
退職代行サービスを使う事は甘えでもなければズルでも何でもない。
変な周りの雑音に惑わされないでくださいね。
退職代行を使うのは恥ずかしい、情けないこと?
退職代行サービスを使うのは恥ずかしくもないし、情けなくもありません。
1つ前の項目で書いたこともですが、苦手なことを対価を払って得意な人に頼むことの何が恥ずかしくて情けないことなんでしょう?
退職代行サービスを使って退職する人は、それを偉そうに批判する人と比べてあらゆる面で劣っているんでしょうか?
恐らくそんなことはないはず。
そんなことを平気な顔して言えるような人が居る職場だからこそ、実直なアナタはやめたいと感じているわけですからね。
雑音は無視無視。
退職できないことはあるの?
私の知り得る範囲とネット上を検索した限りでは、退職代行サービスを使って退職に失敗した。
という話はありません。
ただ、後述しますが、最近ではこうした退職代行サービスに関しても悪質な業者が増えている現状があるのも事実です。
間違ってそうした業者を選んでしまうと、退職の失敗や必要のないトラブルを抱える可能性も十分に考えられます。
そのため、退職代行サービスはしっかりと選ぶ必要があります。
この記事内でおすすめしている業者であれば、退職代行に失敗した事例もなく、キチンとした運営がなされているので安心して依頼できますよ。
損害賠償を請求されたりする?
「突然会社をやめるから、損害賠償とか請求されないかな?」
真面目なアナタはそんな心配もしてしまうかも。
ですが、基本的には損害賠償を請求される可能性はないと思って大丈夫です。
ただ、以下の様な事例もあるので絶対大丈夫とも言えません。
ケイズインターナショナル事件(H04.09.30東京地判)事案の概要】
- (1) Y社は、A社と結んだ期間3年のビルインテリアデザイン契約を履行するため、常駐担当者Xを新たに採用し配置した。
ところが、Xが、入社間もなく病気を理由に欠勤し辞職したことから、A社との契約は解約された。そこでYは、1,000万円の得べかりし利益を失ったとして、Xと交渉の上、月末までに200万円を支払う旨の念書を取り付けた。
しかし、これが履行されなかったため、その履行を求めて提訴したもの。
- (2) 東京地裁は、
ⅰ)経費を差し引けば実損額はそれほど多額ではないこと、
ⅱ)労務管理に欠ける点があったこと、
ⅲ)Xの対応にも問題があることなどを勘案し、3分の1の70万円と5分の遅延損害金の支払いを命じたもの。なお、判決は、確定した。【判示の骨子】
(1) 得べかりし利益は1,000万円であっても給与や経費を差し引けば実損額はそれほど多額にはならない、(2) 紹介者の言を信じたのみでXの人物、能力等をほとんど調査しないなど採用に当って、Y社側にも不手際があった、(3) 期間の定めのない雇用契約は一定期間を置けばいつでも解約できることから月給者であるXに雇用契約上の債務不履行を問えるのは当月月末までであること、(4) XがYに、根拠のない非難を繰り返すのみで、話し合いによる解決をかたくなに拒絶していること等を総考慮すると、200万円の約3分の1の70万円に5分の遅延損害金の支払いを命じる。
厚生労働省ホームページより引用
とは言え、過度に心配する必要もありません。
それが証拠にってわけじゃないですが、私はバイト・会社勤め(少ししかしてないけど)で記憶にあるだけで片手じゃ足りないほどバックレていますが、ただの一度も損害賠償請求をされたことはありませんので。
懲戒解雇扱いにならない?
こちらは退職代行を利用したぐらいでは適応不可能です。
懲戒解雇は法律上、日本の労使間で一番重いペナルティであり、次の就職や人生設計そのものに影響を及ぼす程のもの。
基本的に適応されるのは「犯罪を犯した場合」と考えておけば問題ありません。
当然、退職代行は犯罪行為ではないので、退職代行サービスの利用を理由にして懲戒解雇にすることは不可能と考えて大丈夫です。
リスクは?いじめられたりしない?
前向きではない退職を考えるような職場ですから、いわゆる「セクハラ」「パワハラ」「イジメ」などの行為があっても不思議ではありません。
そんなところで「仕事やめます、退職代行で」なんて事になったら、実際にやめるまでの間にこれらの行為がエスカレートするのでは。
と考えるかも知れませんね。
実際、この部分に関しては表に現れないことも多いので、無いとは言い切れません。
退職の通知が効力を得るのは2週間後なので、この間は有給を使ってしまうのが一番です。
有給が無い場合は、普通に休んでしまっても良いでしょう。
相手側に落ち度があれば、何も言ってこれないはずです。
こうした部分も含めて、しっかりと相談出来る退職代行業者を選んだ方が良いですね。
退職後の書類などは大丈夫?
いわゆるブラック企業や、無能な人間ばかりの会社だと、退職代行サービスを利用してやめたアナタに、最後の嫌がらせとして「離職票」を送ってこない。
なんて場合もあります。
離職票は雇用保険の申請に必要ですから、大切な書類です。
ただ、これは退職代行サービスの範疇の話ではありません。
ハローワークなどに相談する必要があります。
こうした問題に関してもフォローしてくれる退職代行業者が安心ですよね。
退職代行は違法ではないのか?
さて、ここまでで退職代行サービスとはどんなもんか?
がある程度は見えて来たかと思います。
で、最近では「退職代行サービスは違法なんじゃ?」という意見も増えています。
退職代行サービス自体が広く認知され、利用者が増えたことも、この意見を生み出す要因になっているので致し返しですが。
なんで違法と言われるのか?
非弁護士の法律事務の取扱い等の禁止)
第七十二条 弁護士又は弁護士法人でない者は、報酬を得る目的で訴訟事件、非訟事件及び審査請求、再調査の請求、再審査請求等行政庁に対する不服申立事件その他一般の法律事件に関して鑑定、代理、仲裁若しくは和解その他の法律事務を取り扱い、又はこれらの周旋をすることを業とすることができない。ただし、この法律又は他の法律に別段の定めがある場合は、この限りでない。
あ~、クソメンドクサイ。
要は、退職代行サービスは弁護士法に触れる可能性があるので、違法なんじゃないですか?
という話です。
弁護士以外がやっちゃダメな法律事務は
・示談交渉
・法律相談
・ネット上の誹謗中傷対策
などが該当します。
ほんで、どっからが違法になる可能性があるかと言うと
本人に代わって交渉したり、調整したらダメかもね。
となります。
会社や退職したい本人の意思を相手に伝えたり、退職届を持って行くだけなどは違法にはなりません。
退職代行サービスでの裁判や、判例がまだまだ少ないので、こっからセーフ・アウトを断言して線引きするのは現状では少々難しいようです。
これらのいわゆる「非弁行為」によって、依頼者側であるアナタに被害が及ぶことは基本的にはありませんが、退職代行業者が非弁で逮捕され、刑事事件にまで発展した場合は事情聴取をされる可能性はあります。
退職代行業者を選ぶポイント
ここまでで退職代行サービスの大まかな全体像は把握できたかと思います。
では、これらを踏まえて退職代行サービスを選ぶ際のポイント、気を付けるべきポイントに言及していきましょう。
怪しい業者も存在する
退職代行は基本的に真っ当なサービスです。
ですが、真っ当ではない業者も存在しています。
いわゆる「ヤクザ」や「半グレ」が運営している場合です。
退職代行サービスは事業としてコスパが良い、要するに儲かるサービス。
どこまでフォローするかにもよりますが、非弁にならない範囲であればアナタに代わって退職届を会社に持って行く、もしくは意思を伝えるだけ。
正直、ガキの使いです。
こんな簡単なことを代行するだけで数万円になるわけですからね。
元手もほぼ掛かりませんし。
きっちりと退職代行をして、アフターフォローなどもしてくれる場合は楽な仕事ではありませんが。
そんなわけで、ヤクザや半グレが手を出してくるわけです。
また、こうした悪質な業者は本当にお使いするだけで終わり。
それだけならまだしも、別のことでアナタから金を引っ張っていこうとする可能性すらあります。
悪質な業者を避けるためには、料金が安いからという理由だけで業者を選ばず、しっかりとした運営体制が取られているか、多くの実績があるかどうかが重要です。
違法ではないが注意が必要
退職代行サービスは違法ではないですが、非弁行為にあたらない範囲だけとなると、サービスの範囲は必然的に狭くなります。
弁護士が実際に動くとなるとかなり高額になる可能性もあるので、そこら辺は料金との兼ね合いになりますが、少なくとも弁護士と繋がりがある業者だと安心です。
弁護士がしっかりと業務の監督や指導をする立場にあれば、非弁にならない範囲で可能な限り手厚いサービスを受けることも出来ます。
おすすめの退職代行サービスは?
これまでのことを全て考慮した上で、いくつもある退職代行サービスの中から、「ここなら安心で、失敗しない」という業者をピックアップしてご紹介します。
退職代行「Jobs」
顧問弁護士がしっかりと顔を出している退職代行サービスは、今のところJobs以外にはありません。
これだけでも安心感が違いますね。
顧問弁護士の方が心理セラピストもされている上に、自らも就業体験で挫折されているようなので、悩んでいるアナタに親身になって寄り添ってくれるでしょう。
退職代行サービスの中で心理セラピストの人が関わっているのは珍しいです。
退職代行サービスを利用するほどに追い詰められているのに、下手すれば上から目線、高圧的な態度で来られても困りますからね。
ただ、あくまでも弁護士監修であって、弁護士本人が直接交渉などをするわけではありません。
従って先に説明した非弁にならない範囲での退職代行になります。
で、これはあくまでも期間限定ですが、今はキャンペーンを行っているようで、ここで紹介している他の2業者よりも断然安いです。
実際にサイトを見ると顧問弁護士の方の写真やメッセージ動画も観れます。
お綺麗な方ですよ。
キャンペーンを行っているかどうかも含めて、一度公式サイトでチェックしておきましょう。
退職代行「EXIT」
退職代行サービスのパイオニア的存在です。
その実績は確かなもので、累計2,500人以上の退職代行を成功させています。
メディアで紹介されているから安心。
って考え方は個人的には嫌いですが、紹介されていないサービスより信頼できることは事実です。
少なくともヤクザや半グレが絡んでいる可能性はありません。
ただし、EXITはあくまでも退職代行の基本的な部分を行ってくれるサービスです。
弁護士資格を必要とする退職代行サービスは行っていません。
その代わり、料金は比較的お安め。
大手の転職エージェントと提携もしているので、次の仕事探しもサポートしてくれます。
最低限の退職代行サービスで良い人にはおすすめ出来ますね。
もっと詳しくサービス内容を知りたいアナタは、以下のリンクからEXITの公式サイトへジャンプして確認してくださいね。
弁護士法人みやびの退職代行サービス
退職代行サービスを選ぶ際の注意点でクドいほど書きましたが、「非弁」と「弁護士」では、対応できる範囲に雲泥の差があります。
とりあえず退職出来ればオールOK。
そんな場合は弁護士資格は必要ないと思いますが、
・未払いの給与への対応
・退職金の請求
・未払いの残業代の請求
これらの事も全てキレイにして退職したい。
という場合は弁護士資格を持つ人、業者に退職代行を依頼する必要があります。
退職するにしても、貰えるお金は貰いたいですよね?
ですが、ブラック企業などでは、上記の様な部分を有耶無耶にして結局支払わない。
なんてな事例も少なくありません。
しかし、これらは本来アナタが正当に主張し享受できる利益です。
こうした利益を失わないためにも、弁護士資格を持った人にしっかりと法的に対処してもらうのがベスト。
先に紹介した2つのサービスに比べると少し値段はお高め。
ですが、これは法的な部分も代行してくれるので当然です。
法的な部分は別の業者に頼むか泣き寝入り。
これでは結局手間が掛かり、ムダな時間と費用が生まれるだけです。
法的な措置や交渉が必要な場合は、弁護士に丸ごと投げた方がトータル的にコスパが高く、労力も必要ありません。
他にも色々とおすすめのポイントはありますが、百聞は一見に如かず。
公式サイトを実際にアナタの目で見て判断するのが一番です。
以下のバナーから公式サイトに飛べますので、確認してください。
まとめ
退職代行サービスを選ぶポイントは
・どの範囲まで行えるのか
この2点が大きなポイントになります。
法的な交渉や措置が必要ない場合は
法的な交渉や措置が必要な場合は
を利用しておけば間違いありません。
アナタが勤めている会社の実態がどうあれ、アナタにとって合わない会社であることは事実です。
自分で退職をキッチリ行えれば問題ありませんが、どうしても自分ではムリ。
という状況にあるなら、迷わずに退職代行サービスを利用しましょう。
悩んでいるだけ苦しくなりますし、時間のムダですよ。